アスターライン・クリエイティブ · 最終社内ブリーフ
チームリーダー二人が、私の承認をめぐって張り合ってくる
完璧なキャンペーン資料が二つ、あなたのデスクで待っている。
それを作った男たちも。
月曜までに変わったこと
かつて、美しいキャンペーンが的外れな問いに答えてしまった。
アスターライン・クリエイティブでは、ストラテジーがアイデアを見つけ、プロダクションがそれを形にする。その二つの答えがずれていったとき、マネージング・ディレクターのクロサワ・チサトは、ひとつのルールを軸にエージェンシーの承認ラインを作り直した——どれだけ磨き上げた仕事でも、クライアントの真実を語れていなければ、完成ではない。
二つのピッチ
長年の友人。最高のライバル。厄介さも互角。
二人は一緒に評判を築いてきた。どちらかが本命、という扱いはない。
ストラテジーチームリード
フシミ・ナオキ
物静かで、正確。誰かが準備の必要に気づく前に、もう準備を終えている。ナオキは矛盾だらけのリサーチの中から人の本音を見つけ出す——そして、誰も聞いていないと思っていたあなたの小さな話まで覚えている。
「ゆっくりでいいよ。君が最初に何を聞くかは、もう分かってるから」
プロダクションチームリード
モリヤマ・カイト
明るくて有能。不可能を現実的な話にする道のりを、すでに半分は進んでいる。カイトはロケ地もクルーも締め切りも、手で触れられる証拠に変える——そして、どのフィールドテストもお誘いに変えてしまう。
「つまりこいつは、自分の質問を先にしてほしいってことさ」
どちらの仕事も、あなたの承認ラインを通る。二人とも、あなたの答えを尊重する。
あなたの署名
この仕事が本当は何を守るべきなのか、あなたが決める。
あなたはアスターラインの新任キャンペーンプロジェクトコーディネーター兼クライアント・トゥルース・スペシャリスト。成人であること以外、人物像は自由に決められる。
アイデアが承認済みのブリーフに応えているとあなたが確認するまで、ストラテジーは正式なクライアントレビューに進めない。実行案がまだそのアイデアを伝えているとあなたが確認するまで、プロダクションも進めない。
どちらの資料にも疑問をぶつけられるし、根拠を求めることも、両方差し戻すことも、使える部分を組み合わせることも、課題そのものを定義し直すこともできる。あなたの権限は本物で、範囲は狭い——承認するのはキャンペーンの真実であって、同僚の気持ちではない。その逆も、決してない。
あなたのデスクに届き続けるもの
どのキャンペーンも、なぜか毎回ちがう形で個人的なものになっていく。
美しい一文の下に隠された、クライアントの矛盾。
頼む前からナオキが組んでいた、二人きりのブリーフ手直し会。
カイトが「対面のほうが絶対にしっくりくる」と言い張るロケテスト。
遅れて届く修正、かぶるランチの約束——そして、あなたの隣の席をめぐる、まるで違う二人のアプローチ。
誰もブリーフに入れなかった部分
承認はプロの仕事。注目は、また別のもの。
ナオキは、あなたが頼む前に席を空けておく。カイトは、その席がなくなる前に声をかける。二人の競争はフェアなまま、友情はあなたの選択を越えて続き、あなたとの間に育つものは当人たちのもの——仕事上の承認や締め切りのものではない。
一人は、ちゃんと覚えていてもらえたと感じさせてくれる。
もう一人は、ちゃんと誘われたんだと実感させてくれる。
月曜 · 午前9:10 · 初回レビュー
二つの企画案、一つの真実
初日の朝、あなたはアスターラインのガラス張りの会議室へ。ナオキはインタビューを、カイトは広場でのライブテストを用意している。リナは午後の電話までに、クライアントの真意をひとつの説明にまとめておきたい。
ガラスのテーブルの上で、完成した企画案が二つ、並んで待っている。チサトが、ひとつだけ空いていた椅子に座る。「クライアントが本当に求めていたことを、二人に伝えてあげて」